倉庫のピッキング作業はすべてロボットに置き換わるかもしれない。未来の話。
本日もTrans Port Topics から
https://www.ttnews.com/articles/walmart-recruits-robots-online-grocery-battle-amazon
以下要約です。
ニューハンプシャーのウォルマートでロボットを採用し、アマゾンと雑貨品オンライン取引とバトルが繰り広げている。
2000年初頭、オペレーションの煩雑さや非効率性から雑貨品のオンラインマーケットは非積極的な分野だったが、近年の電子取引の拡大の流れによりウォルマートのオンラインの雑貨品のマーケットはすでにアメリカ内での売り上げの50%(2019年の第3四半期では41%との情報)を占めるようになった。現状アメリカでは3000店以上の店舗で、オンラインで雑貨を注文し無料でピッキングを行い、店舗の駐車場内の荷渡し場までの配達を行ってくれるサービスを行っている。
ウォルマートは特にこの雑貨品のオンライン取引で37%のシェアを誇っており、アマゾンの29%を上回っている。
ただし、これらのピッキングは現状人海戦術によるものであり、多くの人件費を要する。そこでALPHABET 社のロボットピッキングシステムを導入し、現在ニューハンプシャーの倉庫で30台が稼働中である。ロボットは人よりも10倍早くピッキングできるシステムを実現してはいるものの工場の中の20%をピッキングしているのみである。また現状は生鮮品類は対象外だが、今後も生鮮品も対象に入れる予定である。
We’re investing in the future of online grocery pickup and delivery with first-of-its-kind technology. Meet Alphabot, the system working alongside associates: https://t.co/zTwv13124M pic.twitter.com/50dWk6Alcc
— Walmart Inc. (@WalmartInc) 2020年1月8日
アメリカでは、上記のように大きなスーパーであれば大体どこでもオンライン注文できます。それを従業員が無料でスーパーの中でピッキングしてくれて、スーパーの駐車場内にある引き渡しエリアまでもってくれるというサービスがあります。
昔、私は物流倉庫に勤めており、いろんな他社の倉庫にも行きましたが、日本の倉庫はまだまだ人海戦術で倉庫作業を行っています。部品のピッキングや包装作業や、出荷するために段ボールに詰める梱包作業、出荷作業。みなさんに届いているアマゾンの段ボールも見えないところでたくさんの人が携わっているんです。
話変わりますが、自動ピッキングロボットって実は昔からありました。2000年の初頭くらいからあったと思います。過去私の会社でも倉庫で同じようにピッキングロボットを使っていましたけど、数年後には、倉庫の中で眠っており、減価償却が終わったら廃却してしまいました。理由としては、倉庫内でのイレギュラー作業に対応できなかったり、不具合が発生し動かなかったり、そしてロボットを支える管理者が必要だったことです。例えば、ピッキングするためのロケーションに決められた範囲内にバケットがおいていなかったりすると、ちゃんとピッキングできずに止まってました。ロボットを管理するための専門的な人材はすぐには育ちませんから、数人の管理者が出勤していないとすぐにロボットを治せずにピッキングが止まるということがしょっちゅう起きてました。何のために仕事しているのかわけわからなくなるレベルです。
そんな低レベルの問題は今のロボットにはなくなっているんだろうなと思いつつ、必ずロボットを管理する人材は必要となります。今だって、どこの会社にもコンピューターを管理するIT部門って普通にありますよね。同じように今後はロボット管理部門が会社に存在するのが普通になるかもしれませんね。物流部門の担当者もロボットの知識が必須になる時代が来るのかもしれません。