2018年 アマゾン セグメント別 売上に見るアマゾンの戦略の一部

ネットサーフィンしていたら面白い記事があったので紹介します。アマゾンは何の会社であるか?という問いです。

https://www.ttnews.com/articles/amazon-logistics-company-all-signs-point

要約すると

・アメリカの著名な3PL(物流を他社から受託する業務形態)とSCMのコンサル会社であるArmstrong & Associates Inc.のEvan Armstrong氏によると アマゾンは物流会社であるともいえる。

・アマゾンのオンラインストアを経由して製品を提供するだけでなく、Fulfillmentという物流の受託サービスによって、売り手が直接アマゾンが製品を送付して、製品の受託、出荷、保管を請け負っている。これにより製品の売値の約15%を売り手から受け取っているという。

SJ Consulting GroupのCEOのSatish Jindel, 氏によると2018年 アマゾンはこういった物流サービスにより世界で約4兆2千億円の 売り上げを得ており、最大手のドイツのDHL約3兆円よりも多く世界NO1だ。

ということらしいです。

 

アマゾンのセグメント別の売り上げ高をみると、オンラインのEC(e-commerce)の売上が圧倒的な金額であるものの、3PLの業務形態も順調に売り上げを伸ばしていることが分かります。

 

単位($ million) 

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:https://ir.aboutamazon.com/annual-reports/ amazon annual report 2018より著者作成

GAFAという言い方で巨大ITプラットホームでひとくくりにされますが、アマゾンが他のGAFAと違う点として、物流センターや設備などハード面への投資が大きく、小売り業界、物流業界と他の業界に与える影響が特に大きいと考えています。物流というのは、一長一短に作りあげるものではなく、車メーカーの生産技術のように現場で細かい改善を重ねて作りこんでいくものです。トヨタが世界最強のモノづくりメーカーの1つと考えられるのもトヨタ生産方式に代表される生産技術方式があってこそだと考えています。トヨタの生産方式はTPSとして、一時期は全世界のモノづくりのスタンダードとなりましたが、今後アマゾンの物流方式がトヨタ生産方式のように、スタンダードになるかもしれません。CEOのジェフベゾスは「アマゾンはロジスティクスカンパニーだ」と公言していますが、いつかそれが実現する日が来るかもしれません。SCMの担当者や関連担当者には今後のアマゾンの動きは注視する必要がありそうです。